もう5月も中旬ですね。
病院では、新人看護師さんたちが入職して約2か月。少しずつ仕事にも慣れ始めた頃ではないでしょうか?
慣れない環境の中、2か月間しっかり仕事に行っている…それだけでも本当に偉いです!👏
(まずは自分をたくさん褒めてあげてくださいね)
ただ、できることが増えてきたぶん、”先輩から注意される場面が増えてきたな…”と感じている方もいるのではないでしょうか?
私も新人時代は毎日のようにミスして、「なんで私だけこんなにダメなんだろう…」と落ち込んでいました。
この記事では、そんな私が実際にやらかした主な失敗談3つと、どうやって乗り越えたかをお話しします。
※「主な」です。ほんとはまだまだあります(笑)
この記事が、今ちょっとしんどいあなたの心を軽くできたら嬉しいです。
①膀胱留置カテーテルを抜くときに先輩に尿がかかった
一つ目から重過ぎる失敗(笑)いや、笑えないのですが…
初めての膀胱留置カテーテル抜去で先輩に見てもらう時の事、今でも忘れられません。
抜いた瞬間に勢い余って先輩に尿がかかってしましました。。。
どうやって乗り越えたか?
そう、土下座なみの謝罪ですね(笑)
しかもその先輩は寡黙な方であまり話したこともありませんでした。「大丈夫」と一言、特に怒られることもありませんでした。今思えば、「大丈夫」の一言がその先輩のやさしさだったのかもしれません。私がされたら普通にイラっとした態度を見せてしまうかも😅
それ以降、膀胱留置カテーテルを抜去するときは必ずアイシールドをつけるようにしています😭(エプロン・手袋も必須だよ!)
②フェンタニルの投与流量をMAXで申し送り
え?どういうこと?と思うかもしれませんので詳しく説明します。
日勤中、整形外科で手術した患者さんを受け持っていました。その際に疼痛が強く、フェンタニルを使用していたのですが、なかなか効果がなくMAXの流量を投与していました。(うろ覚えですが確か7ml/hくらい。今思えばよくそんな量いってたなー😱怖すぎる。もともと骨メタで麻薬を使っていたというのはあったけど…)
そして恐怖の申し送り
先輩「なんでこんなにフェンタニルいってるの?今日の処方もうないよね?まだ患者さん痛いって言ってるけどどうするの?」
わたし「…すみませんでした、主治医に確認してみます。」
おそらく、先輩と確認してあげた流量だとは思うんですけどね?(言い訳)この時の乗り越え方というと、やはり「主治医へ確認する」でしょう。
先生~なんとかしてください~(泣)
先生方は怒られがちな新人看護師に優しかったりするので泣きついてなんとか他の疼痛コントロールについて確認しました。(よほどのミスをする場合は別ですが)
そして疼痛コントロールとは何か、麻薬がどういう作用があるのかとことん勉強してノートにまとめたのを今でも覚えています。
③抗生剤の投与流量ミス
このミスもすごくよく覚えています。
みなさん「バンコマイシン」という抗生剤を知っていますか?MRSAという菌に効果のある抗生剤のことです。(ここでは詳しく言及しませんが、投与時間・投与流量・投与速度・血中濃度がとってもとっても大事な薬剤です。投与する場面があったら必ず調べてから、行ってくださいね。)
この抗生剤を手術前に投与する指示のある患者さんがいました。その時が多忙だったのかどうかは覚えていませんが、その抗生剤の投与が手術搬入に間に合わないと判断した私は投与時間60分と決められたその薬剤を30分ほどで落としてしまったのです。(実際はもっと早かったかも😱)
※バンコマイシン投与では「レッドネック症候群(Red Man Syndrome)」と呼ばれる顔の紅潮や発疹が出ることがあります。投与速度の管理がとても重要です!
そして手術搬入時、主治医に「あれ?顔が真っ赤じゃない?もしかしてバンコマイシンかな?」と言われました。
わたしはまさか自分が投与を早めたことでそのような症状が起きているとは夢にも思っていないので、「投与は問題ないと思うのですが…」と言い先生も「濃度の問題かな」とつぶやいてその場は終わりました。
その後、ほかの患者でも同じようなことが起きて同僚の新人看護師が指導を受けている場面に遭遇しました。
そして「あの顔面紅潮は自分の投与流量間違いのせいで起きたんだ」と判明したのです。
すぐに先生に報告、その先生も優しかったので「患者さんに他の症状はなかったから良かったけど、気を付けてね」という指導で終わりました。
自分が患者さんに投与するものが何なのか、どういう作用・副作用があるのか、知ったうえで投与することの大切さを学ぶことができました。
以上がわたしが新人看護師の時の失敗談となります。
失敗をしたとき、必ずしもすぐに立ち直れるとはかぎりません。わたしも、とことん落ち込んだし、「看護師失格だよなぁ」とも思ったことさえありました。しかし、今思い返せば、あの失敗があったからこそ、今の自分があると思えます。
「失敗=悪いこと」じゃない。成長のチャンスだったんだと今なら思えます。
看護師として働いている以上、ミスもおきます。人間は完璧な生き物ではないですからね!
同じように悩んでる新人ナースさんに、「あなたは一人じゃない」って伝えたいです。
この話が誰かの心の支えになればうれしいです😊❤️
▼現在、教育委員をしているわたしが進める新人看護師向けの本がこちら
先輩から「よく聞かれること」108 1年目ナースが [ NTT東日本関東病院 看護部 ]価格:2200円 (2025/5/15 12:07時点) 感想(4件) |
先輩からよく「じゃあなんでこうか分かる?」と聞かれたりしませんか?そのよく聞かれる質問の回答を集めたのがこの本だと思います!
すごく読みやすく、先輩看護師として働いているわたしでも「え、そうなんだ!」と思う内容もありました(おいおい)
どんな本を買ったらいいかわからない人は1冊、この本を持っていて損はないですよ~
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント